「旅に出る」



何かを書きながら言葉を選ぶ時、草野正宗氏(スピッツ)の表現を借りることがあります。
「旅に出る」もそのひとつ。「魔女旅に出る」「僕はきっと旅に出る」を意識して、一人旅の時は「旅に出る」と綴ります。

* * *

2011年1月、とあるブンガク的な集まりに出席するため一人飛行機に乗りました。子どもたちがまだ保育園にお世話になっていた頃、たった1泊とはいえ私には覚悟のいる旅です。

とあるブンガク的な集まり。

粋な着物の学友がいる中、ただ新しいだけの普段着(子どもの鼻水はついていなかった)の私。せっかくの覚悟も場に馴染めぬままでした。
「1時間ほど会場近辺を散策し句をつくる」というお題が出ましたがまあ難しい。目に映るものに心が動いてくれず、浮かぶのは焦りと孤独感だけ。私ごとき背伸びしすぎなのです。

雲脚をびうとひと吹き旅に出る

せいいっぱい絞り出した句を、せめて「旅に立つ」とかね、と偉い先生は渋い声で添削してくれました。うう、何かかわいそうな私。場違いな自分を励まそうと選んだ「旅に出る」への二重線に泣きそうになったのでした。

* * *

苦い思い出はさておき、「スピッツ」というバンドに出会ってから20年と少し。同じ時代に彼らの曲を聴くことができてよかった、その世界観に身を置くことができるなんてしあわせだ、としみじみ思います。もしも「スピッツ」が居なければ私は誰の音楽を聴いて、どんな言葉を借りるのだろうと考えてみても想像できません。やはり私の目指すところは、あのやさしく尖った表現です。

* * *

SNSによって発信が身近になった分、じっくり文章に取り組むことは減りました。もはや、肩肘張った作文はできなくなってしまいましたが「小さな星のすみっこ」で、誰かの心があたたかくなるような文章を書きたいなと改めて思っています。

そんな私の拙文をノーカットで受け入れてくれる「書き始める雑誌・ボチボチいこか」。1000号、おめでとうございます!

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